「成長ホルモン分泌不全性低身長症」になりました

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背の低い「ちゅき」。
生まれた時から…というか、胎児の時から小さめでした。
かかりつけの小児科医は「頭が大きすぎるとか、体のバランスが悪いわけではないので大丈夫」という見解でした。

しかし、身長が追いつく兆しもなく・・・
6歳半で身長103センチ、-2.9SD
どんどん離されていく感じ・・・。
6歳半の平均身長は117センチ。
-2SDの106センチ以下で、小児科に相談した方がいいラインになります。

ちゅきの成長曲線↓

成長曲線

低身長の専門外来に行く

意を決して、低身長の専門外来のある岡山済生会病院へ行ってみる事にしました。
(小学校に上がる前、年長さんの冬頃の話です)

ちゅきを見るなり先生、

「小さい!頭が小さい!」と、頭の小さい事をかなり問題視され、すぐ精密検査に進む事となりました。。。
頭が大きいのも病気の可能性があるけど、小さいのも問題らしいです。

あとやはり発達障害であるという事とは無関係ではないと言われましたよ。
発達障害の子に低身長は多いらしい。脳の問題らしいので。

低身長の検査の内容

・血液検査・尿検査 (栄養状態と成長ホルモンを調べる)
・手のレントゲン (骨の年齢を調べる)
・頭部MRI (脳下垂体の状態を調べる)
・成長ホルモン負荷試験5種類 (空腹時に投薬して成長ホルモンを調べる)

(1)身長の値が-2.5SD以下
(2)血液検査でIGF-1(ソマトメジンC)という成長ホルモンが150以下
(3)成長ホルモン負荷試験の2種類以上で成長ホルモンの値が6以下

この3つが揃ってはじめて「小児慢性疾患 成長ホルモン分泌不全性低身長症」と認定されて、治療が始まるそうです。
認定されないと健康保険が効かないのね。自費だと高額すぎる治療になるので…。

血液検査・尿検査

採血尿検査はいいんですけど、採血は・・・
これがまぁ大変なんです。

ちゅきは極度の恐がりで、注射は大嫌い。
泣き叫び、渾身の力を込めて暴れる子を押さえつけて採血するわけです。
看護師さん3人がかりで採血されていました(汗)

血液検査の結果、通常時に出ているIGF-1(ソマトメジンC)という成長ホルモンは106で(150以上が正常値)、ちょっと出が悪いかなという見解。

 

手のレントゲン

骨の形を見たら、骨年齢が分かるらしいです。
実年齢よりも幼ければ今後伸びる可能性があるし、実年齢同等以上だったら、なかなか伸びないかもしれない、という話。

幼い骨は、骨と骨の隙間が大きくて、成長するにつれて骨と骨の間が詰まってくるそうです。

骨の成長

レントゲン検査の結果、ちゅきの骨はまだ幼いようです。
希望が持てそう・・・。

頭部MRI

私がMRI撮った事がなかったので初体験でした。びっくりしましたよ。
一緒に検査室に入ったのですが、ものすごいうるさいですね。
隣り近所がすべて工事現場になった、という趣です。強力な磁場を発生させるには爆音が不可欠なの?
そして検査に時間がかかる。
「30分動かないでください」ですよ。
ADHDのちゅきに耐えられるとも思えません。

睡眠薬を処方する事もあるらしいのですが、睡眠薬で呼吸が止まった例もあるらしく(恐っ)そして、慌てて酸素ボンベを持ってきたら磁力で吹っ飛んで機械に当たって破損したとか・・・という事で、なんとか普通に撮りましょうとの事・・・。

最初20分くらいは怖がって泣いてばかりいたのですが、少しずつ落ち着いてきて、何とか動かずに撮る事が出来ました。

MRI検査

MRIでは脳下垂体の状態を見るらしいです。
成長ホルモンが出る場所らしいです。脳下垂体が変形してたり断線していたら別の病になるらしい。

ちゅきの頭部MRIには特に異常はなかったようです。
発達障害の原因となるような部分も無かったそうです。
頭蓋骨に圧迫されていたり空洞化したりして発達障害になる場合もあるそうな。

成長ホルモン負荷試験5種類

最後の検査がコレです。これが大変なのです。
朝イチ、絶食状態で成長ホルモンを刺激する物質を投与。
投与前(負荷前)、30分・60分・90分・120分後に採血を行い成長ホルモンの出方を調べる。
この検査の試薬が以下の5種類あって、そのうちの2種類で成長ホルモンの出が悪ければ、病気と認定されます。

インスリン、アルギニン、グルカゴン、クロニジン、Lドーパ、GHRP‐2

成長ホルモン分泌刺激試験

1日に検査できるのは1種類だけ。
通院で検査をする事も出来るんですけど、うちは入院しました。
2泊3日+1泊2日の2回。
理由は、「毎回、注射針(点滴の導管)を打つのが困難だから」
入院だったら、1回打ったら導管は温存して次日にも使えるのです。

とにかく注射を打つときに大暴れするんでね・・・・(-_-;)

検査は朝イチから始まってお昼前には終了するので、昼からは楽しく遊びまくっておりました。
小児科病棟にはキッズルームも有ってね。保育士さんも常駐されていました。
おもちゃも山のように貸してもらいました。
iPadも持って行ったしね。Wi-Fiも飛んでたしね。
ちゅきにとって楽しい入院生活でしたよ。
ただ、小児科は24時間付き添いが必要なので、保護者は泊まり込みですが。。。

小児科病棟

岡山済生会病院は、外来と入院と完全に病棟が違うので、とても機能的でした。
外来患者がいないので入院病棟は静か。駐車場も別なので満車にもなりにくい。
外来病棟と入院病棟と医師も別なので、外来中に救急車が来たりもしません。大病院の割に外来の待ち時間も少なめ。

5日間もかかった成長ホルモン負荷試験の結果、
・アルギニン
・インスリン
2種類で成長ホルモン分泌が規定値に届かず、という結論が出ました。


という事で・・・ちゅきの背が低いのは気のせいでも何でもなく
「成長ホルモン分泌不全性低身長症」という病名が付いたのでした。

つづく

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